フードプリンターで印刷できる、いわゆる食べられる紙。これを「可食シート」「可食ペーパー」「エディブルペーパー」と呼びます。可食インクを出力する専用のプリンターで印刷して、ケーキに貼り付けることで、写真や画像、テキストの入ったオリジナルのデコレーションケーキが作れます。エディブルペーパーはどのような使い道があるのか、またどのように扱えばいいのか解説していきます。
可食シートは、現在の主な用途としては写真ケーキの作成が挙げられます。好きな画像や写真をプリンターで印刷して、それをケーキに載せればオリジナルのケーキができあがり。誕生日を迎えた人、結婚式を挙げた新郎新婦などの写真を用意してケーキにすれば、贈り物としてとてもインパクトがあります。精細な印刷もできるので、美しい仕上がりになり、非常に付加価値の高い商品となることでしょう。
逆にいえば、可食シートの用途としては今のところ写真ケーキのほかにはあまり挙げられません。オリジナリティのある使い方を開発・考案する余地がまだ残されているとも言えますね。
可食シートは食品なので、まず賞味期限があることに注意しましょう。またシートは非常にデリケートです。水分に弱く、濡れた手などで触るとくっついてしまい、使えなくなってしまいます。袋からの出し入れなどをする際は気をつける必要があります。同様に、高温になる場所に置くこともおすすめできません。
開封後は、乾燥や吸湿、虫害を防ぐため、しっかりと封をして保存しておくことが大切です。印刷後も保存が可能ですが、可食シートが入っていた袋に入れて常温で保管しましょう。
エディブルペーパーは、印刷をしたらナパージュを塗ってコーティングし、ケーキなどに載せます。その際、生クリームの上に乗せると滲んでしまう可能性があるので、間にクッキーやチョコレートなどを挟むとよいでしょう。
インクの種類にもよりますが、印刷後は1日ほど置いておくことでインクが定着し、美しく仕上がるものもあるようです。
ただ、基本的には、印刷してすぐにケーキに載せ、その流れでお客様に渡すのが一番にじみが少ないと言われています。にじみやすい特性があるため、実際に自分の目で仕上がりを確認することをおすすめします。
ここまで解説してきたように、エディブルペーパーはお菓子に付加価値をつける点で非常に優れてはいるのですが、取扱いや保存に手間と注意が必要になります。にじまないようにするため、シートを乗せる場所も限られてくる、という弱点もあります。
しかし、エディブルペーパーを使わずに印刷することができればどうでしょう。エディブルペーパーの取り扱いの心配はなく、より手間が少なく写真ケーキをつくることができます。具体的には、クッキーに印刷する方法、チョコレートにコーティングを行った後に直接印刷を施す方法があります。いずれも直接印刷ができるフードプリンターを使用する必要があります。
またエディブルペーパーは、あまり時間が経ってしまうと美しさが失われてしまうという弱点もあります。直接印刷の場合は、ナパージュを塗ってその上に印刷すると非常にきれいに仕上がるうえに、そのまま冷凍することも可能です。
可食シートはフードプリンターが安価で導入しやすいのですが、直接印刷には可食シートの弱点をカバーする性能があります。利用目的にもよりますが、生産性を求める場合は直接印刷ができるフードプリンターを検討してみるとよさそうです。
直接印刷で鮮やかな写真ケーキができる
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